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やわらかブログはじまります

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中秋の名月そっちのけで久しぶりに刺繍をしております。こんばんは、たかいしです。

「たかいしの牧場(まきば)」と題して、やわらかブログが本日スタートです。心も頭も温まるブログを目指して、コラムにするには短くツイートするには長い、日々の考え事や出来事を少しずつ載せていきます。

 

第一回目から気合いを入れすぎると続かないのは学習済みなので(アンテナコラム「たかいしのやわらかブーメラン」参照)、まずはゆるっと冒頭に載せた刺繍について書こうかな。

 

刺繍を始めたのは小学生のとき。夏休みの宿題で飼っていたハムスターのまるちゃんをモデルにクロスステッチの作品を仕上げたのが最古の記憶です。A5サイズくらいの小さな作品だったと思うんですが、自身の根気のなさを痛感。それ以降とくにガッツリ刺繍にハマることもなく年月が過ぎていきました。

 

しかし約10年後、大学3年生の進級制作にて突然リバイバルが訪れます。

こちら私の部屋の壁面なんですが(あらヤダ恥ずかしい)、ヤバい顔して虚空を見つめているこいつの顔面、ご覧の通りびっしり刺繍してあります。

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このときの進級制作の課題は「書籍および展示空間のデザイン」。私はイニシエーション(通過儀礼)について研究した本を展示予定だったので、「儀式っぽいし、お面でも作っとくか」と軽い気持ちで始めた作業でした。なんなら、お面の絵でも良かったんですよね。

ところが。

なんと展覧会直前に風邪で寝込んだため学校に出向けず、書籍作りの作業が不可能に。病床で出来る仕事といえば、手元にあったこいつの顔面に刺し子することくらい……。怨念を心をこめて、うなされながらひと針ひと針縫っていたところ、頭がはっきりしてきた頃にはこんな恐ろしいものが出来上がっていました。

 

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刺繍は

・気持ちが暗くなる

・たまにケガする

・なかなか進まないのでイライラする

・やり直しが面倒

な作業です。刺繍してると悪い思い出がいっぱいよみがえってくる。銭湯で知らんおばちゃんに湯船浸かるんやったら髪の毛くくれと叱られた事とか、海釣り公園で水面を覗き込んだらメガネがポチャっと落ちた事とか、色々思い出して冷や汗いっぱい出てきます。もう縫い針ヌルヌル。でもまたやりたくなっちゃうのが不思議なところですね。

 

芸大の友人で刺繍を使ったアクセサリーを作ってる子がいますが、本人はどこかいつも翳ってます。人生いろいろあるけど、刺繍のせいじゃないのかと勝手に思う今日この頃。ただ、憂いを含んだ表情で刺繍する女性って、この上なく色んな想像をかき立てませんか。最高じゃないですか。私は支持したい。母さんが夜なべして編んだ手袋もいいが、姉さんが眠れない夜に縫ったブローチはもっといい。

ちなみに「メゾン・ド・花束」と呼ばれる彼女の作品群がこれまたロマンティックで可愛いんですよ(Twitterより無断転載。ごめんなさい)。

 

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製作者本人は「刺繍はセラピーになる」と言ってますが……真偽のほどはいかに。

上手な人の端正な刺繍は祈りのツールって感じがしますね。お守りになりそう!やっぱり手間がかかるだけあって、パワーのある表現方法です。

 

というわけでクラフトとアートにまたがる刺繍の話でした。グナイ!